2019.10.03 Thursday

今回の事件発覚で原子力発電の将来はもうなくなった・・・私はそう思います。

先月27日金曜日、高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の元助役から

 

関西電力の役員が多額の現金を受け取ったというニュースの第一報が入り、

 

その後、関西電力の岩根茂樹社長ら役員20人が、総額3.2億円相当の金品を

 

受け取っていたという事実が明らかとなりました。

 

 

 

今回の事件発覚は、日本から原子力発電所が消滅する

 

カウントダウンのスタートであるという声が上がっています。

 

 


「もう原子力は終わりでしょうね」

 

 

こう言って大手電力会社の関係者は肩を落としたそうです。

 

 


東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故で、

 

原発の“安全神話”は完全に崩壊し、信頼は地に落ちました。

 

 


そんな中、関西電力は膨大な人材とコストをかけて原発再稼働にまい進し、

 

原発7基が原子力規制委員会の安全審査をクリアし、うち4基で再稼働を果たしました。

 

 

 

関電には、震災後の日本の原発をけん引してきたという自負があったと言います。

 


今回は、その関電で、再び原発への信頼を裏切る驚愕の事実が発覚したということになります。

 


八木誠会長や岩根茂樹社長ら役員20人が、

 

高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の元助役である森山栄治氏(今年3月に90歳で死去)から

 

2011年から18年までの間に総額3.2億円相当の金品を受け取っていたことが明らかになりました。

 

 


さらに高浜町への原発誘致に尽力し、地元で“天皇”と呼ばれた森山氏は、

 

関電から原発関連工事を受注した建設業者から手数料名目で資金を受け取っていたそうです。

 

 


つまり、関電から原発関連工事会社、原発関連工事会社から森山氏、

 

そして森山氏から関電へと、いわゆる“原発マネー”が還流していた可能性があるということになります。

 

 


大手電力会社幹部は「昭和の時代ならともかく、震災後も地元と癒着が続き、

 

しかもトップが金品を受け取っていたのには驚きを禁じ得ない」と眉をひそめたそうです。

 

 


電力業界2位の西の雄で、関西経済界を代表する企業である関電の対応は、

 

誠にお粗末だったと言わざるを得ません。

 


事の発端は、国税当局による税務調査。判明後、社内調査委員会を設置したにもかかわらず、

 

その調査委の設置を取締役会に報告すらしていませんでした。

 

 

 

金品の受領に関して社内で共有されることもなく、個人任せだったそうです。

 

 


しかも社内処分について対外的に公表しておらず、関電にはガバナンス(統治、統制)、

 

コンプライアンス(法令順守)意識のかけらもなかったと言わざるを得ません。

 

 


9月27日に急きょ開いた記者会見でも、岩根氏は個人情報を理由に詳細を公表しなかったため、

 

関係各所から「説明が不十分」と集中砲火を浴びました。

 

 

そして10月2日に改めて会見を開き、詳細を説明することになりました。

 

 


こうした一連の対応に批判が集まり、

 

関電に原発事業を担う資格があるのかという疑問の声が上がるのも無理からぬ話です。

 

 


集中砲火を浴びている岩根氏の社長辞任は必至の状況です。

 

 

別の大手電力会社関係者は「電力業界全体に疑いの目が向けられていて、迷惑だ」

 

と関電への憤りを隠していません。

 

 

 

今年6月に就任したばかりの電気事業連合会会長の辞任も避けられないと言われています。

 

 


ただし、これは電力業界全体にとって大きな痛手となるのは、間違いないと思います。

 

 


岩根氏が電事連会長に就任したことで、会長と常勤副会長のツートップを関電が張り、

 

政府に原発推進を迫るのが電事連の最大のミッションになっていました。

 

 


来年には政府の第5次エネルギー基本計画の見直し議論が始まる見込みで、

 

電事連として第6次エネ基に原発の新増設、リプレース(建て替え)の文言を盛り込むよう求め、

 

再生可能エネルギーに導入された固定価格買取制度(FIT)の原発版をはじめとする

 

原発事業の予見可能性を高めるための環境整備も訴えるはずだったそうです。

 

 


しかし、今回の不祥事で関電はもちろん、原発への信用は完全に失墜しました。

 

 

 

「あらゆる原子力政策を前に進められるかもしれない大事な時期だったのに、

 

関電のおかげで全てパア」(エネルギー業界関係者)になったわけです。

 

 


実のところ、電力各社は「将来的に原発事業の再編は不可避」という認識で

 

おおむね一致していたそうです。

 

 

 

東電福島第一原発事故によって、原発は重大な事故が起きれば、

 

会社そのものが吹き飛ばされるほどのリスクを伴う事業だと改めて認識され、

 

電力会社1社ではとても背負い切れないと分かったからです。

 

 


その原発事業再編の軸になるのが、東京電力ホールディングス、そして関電だったのです。

 

 


エネルギー政策に詳しい橘川武郎・東京理科大学大学院教授は、

 

「震災後の原発を引っ張ってきた関電が信用を損ねたことは、

 

電力業界にとって大きなダメージ」と指摘しています。

 

 

 

「関電を軸とした原発事業の再編も難しくなるだろう」と語る。

 

 


また第5次エネ基で記載された次世代原子炉の開発について、最も意欲的だったのが関電でした。

 

 

 

これについても「関電が手掛けるのは厳しくなった」(橘川教授)とされ、

 

次世代原子炉の開発も頓挫する公算が大きいです。

 

 


資源の乏しい日本で、原発は「準国産エネルギー」として国策民営で進めてきた。

 

 

 

しかし、業界関係者の一部からは国策民営を転換し、

 

電力各社が原発を差し出す“国有化”の案まで飛び出している。

 

 

 

それほど、電力業界は苦境に立たされているということです。

 

 


第5次エネ基では、原発の新増設、リプレースは明記されていません。

 

 

 

原発を巡る厳しい世論を考慮すれば、建設中であるJ−POWERの大間原発、

 

東電の東通原発、中国電力の島根原発3号機が運転できなくなる可能性も小さくありません。

 

 


このままだと、早ければ北海道電力の泊原発3号機が運転期限を迎える2049年までに、

 

日本から原発が自然消滅することになります。

 

 

 

私は、おそらく、今回の件で原発は消滅に向かうと思っています。

 

 

 

今後は、太陽光発電をはじめとする自然エネルギー発電へ変換していく流れは、

 

止まらないというより、ますます勢いを増すことになると思います。

 

 

 

当面は、環境アセスメント(環境影響評価)の負担が少ない太陽光発電の勢いが増し、

 

その先は、良い発電コストの安い風力や地熱発電への流れが大きくなると思います。

 

 

 

これから太陽光発電を考える方にとっては、当面は追い風になると思います。

 

 

 

 


 
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