2018.08.02 Thursday

ローコスト住宅と高級住宅の違いってどうなの?【その15】

ローコスト住宅と高級住宅の違いってどうなの?【その14】からの続きです。

 

恐れ入りますが、前の記事から読んでいただけたら幸いです。

 

 

 

大手住宅メーカーの36坪・3,200万円の家と、

 

ローコスト住宅メーカーの36坪・2,200万円の家で、

 

どこがどう違うのかを考えてみますということで、

 

 

1.外観デザインや外装材など外装まわりについて

 

2.構造について

 

3.内装まわりについて

 

4.設備について

 

5.性能について

 

5-1 断熱性能について

 

5-2 防火性能

 

5-3 防犯性能について

 

5-4 バリアフリー性能について

 

5-4 バリアフリー性能(階段のバリアフリー)について

 

5-5 空気環境(シックハウス対策・換気)について

 

 

と進んできましたが・・・

 

昨日は、空気環境のシックハウス対策までだったので、今日は換気についてです。

 

 

 

 

5-5空気環境(シックハウス対策・換気)について ※後半の換気についてです。

 

 

この換気システムについては、結構、説明が難しいのですが、頑張りますね♪

 

 

大手住宅メーカー、ローコスト住宅メーカー、それぞれの換気システムを話す前に、

 

第1種換気システム、第2種換気システム、第3種換気システムというのがあり、

 

一般的には第1種が一番良いと言われていますが、実際にはそんな単純な話ではありません。

 

 

色々なサイトの説明を見ると、正確に書かれているのはほとんどなくて、

 

ひどいなあ・・・という感じなので、私が挑戦してみます。

 

 

 

まず、第1種換気システム、第2種換気システム、第3種換気システムの説明です。

 

 

●第1種換気システム・・・給気も排気も換気扇(電気)で強制的に行う。

 

●第2種換気システム・・・給気には換気扇を使用しますが、排気は自然排気口から排気する。

 

〇第3種換気システム・・・排気には換気扇を使用しますが、給気は自然給気口から給気する。

 

 

2種や3種の場合、自然給気や自然排気を利用するため、気密が完璧なら計画通りいくのですが、

 

絶対に完ぺきではなく必ず隙間は少しあるため、その場合、換気扇とその近くのすき間との

 

空気のやり取りになってしまうショートサーキット状態になってしまい、

 

計画通りに換気がいかない可能性があります。

 

 

私が見た3種換気の実験では、C値が1.0を超えると、計画通りどころか、

 

給気口からほぼ空気を給気できていない状態になってしまっていました。

 

 

 

その点、第1種換気システムなら、換気計画通りに空気の流れができる可能性が高くなるので、

 

コストが許せば1種がおすすめです。

 

 

 

 

この第1〜第3種という分類以外に、換気システムには別の分類がいくつかあります。

 

 

第1〜第3種という分類と、他の分類がごっちゃになってしまっているのが、

 

色々なサイトの説明の間違いになっているので、まずはそこを説明します。

 

 

 

 

別分類1 熱交換型と熱交換なし

 

 

〇熱交換型・・・外気を給気する通り道と、排気される室内空気の通り道を接触させることにより、

        室内空気の熱を給気する空気に自然に移す熱交換器を持つ換気システム。

        外気が33℃の時、室内空気が27℃に冷房されているときの温度差は6℃ですので、

        熱交換率80%の熱交換器の場合、外気は33℃-(6℃×80%=4.8℃)=28.2℃になって

        室内に入って来るので、冷房であと1.2℃だけ下げればよいため省エネになります。

        夏季より温度差が大きい冬季も同じ割合の熱を交換するため、さらに効果が大きい。

        1種=熱交換型と書いてあるサイトが多いですが、1種でも熱交換なしがあります。

        2種、3種にはこの熱交換の機能はありません。

        1種には全熱交換式と顕熱交換式がある。

 

※全熱交換型とは、顕熱(空気の熱)+潜熱(水蒸気中の熱)の両方から熱を回収する方式です。

 熱交換と同時に湿度調整もできる換気システムです。

 

※顕熱交換型は、潜熱の回収機能がありませんので、湿度の調整はできない換気システムです。

 

 

全熱交換型は、湿気と同時に臭いも回収しますので、トイレを換気システムに組み込んだ場合、

家全体に対しては微量ですが(問題ないレベルという話もありますが)、

臭いが拡散する恐れがあります。
 

マツシタホームの場合は、臭いの問題を考慮し、

念のためトイレは換気システムから外して局所換気扇にしています。

 

全熱交換型は、ランニングコストが高いという話もありますが、

マツシタホームでは、全熱交換型換気システムでも

特にランニングコストの優れたものを採用しています。

 

私は、日本のように湿気が多い国は、

全熱交換型の湿気回収メリットが非常に大きいと考えています。

 

実際、梅雨や夏の季節は、マツシタホームの換気システムは素晴らしいです♪

 

 

 

●熱交換なし・・・上記の熱交換型なしのシステム。2種と3種は=熱交換なし、

         1種には熱交換ありとなしがある。

 

 

熱交換があった方が、初期コストは高くなりますが、冷暖房費が安くなるため、結局はお得です。

 

 

 

 

別分類2 ダクト式とダクトレス

 

 

〇ダクト式換気システム・・・ファン内臓の換気システム本体を屋根裏や床下などに置き、

              そこから室内の給気グリルや排気グリルまでダクト配管し、

              集中排気(3種の場合)、または集中給排気(1種の場合)を行う。

 

●ダクトレス換気システム・・・壁付換気扇(昔からの換気扇のイメージ)で直接排気し、

               壁付給気口(3種)または壁付け換気扇(1種)から給気する

 

 

 

ダクト式=1種、ダクトレス=3種というように間違っているサイトが多かったですが、

 

ダクト式、ダクトレス式のどちらにも、1種と3種があります。

 

 

 

ダクト式とダクトレス式のメリットデメリットを書いてみましょう。

 

 

●ダクトレス式のメリット

・ダクトなしで壁に換気口を開けるだけなので、工法を選ばず、設計、施工が簡単。

・コストがかかるダクト施工費がなく、コストダウンになります。

・ダクト清掃が不要です。
・局所的にも使用可能です。

 

●ダクトレスのデメリット

・部屋ごとに給気口(または給気用換気扇)が必要で、排気も設けた数だけ換気扇が必要なので、

 壁に開ける穴の数が多くなってしまいます。

・給気口や吸気用換気扇の数が多いため、フィルターの数も多く、メンテナンス(清掃・交換)が大変

・換気扇が壁付けのため、強風時に換気量が変わることが多い

・廊下などの非居室を計画外にして居室だけの換気をしている場合があり、家全体の換気計画が

 できていない場合がある(これは中小工務店に多く、ローコスト住宅メーカーでも散見される)。

 

 

〇ダクト式のメリット

・壁穴は給気と排気が1ヶ所ずつの2ヶ所のみ(フロアごとに本体があり、

 フロアごとに壁穴2ヶ所の場合もあり)と壁穴が少ないため、外観デザイン上良く、気密性も上がる

・クリーンゾーンとダーティーゾーンの明確なゾーニングが出来ます。

 

〇ダクト式のデメリット
・ダクトの施工費がかかるので、費用が上がります。
・天井裏にスペースが必要です。
・ダクトの圧力損失が生じますので、できるだけ圧力損失の少ない設計が求められます。

 

 

 

このほかにも、換気扇の消費電力に差があります。

 

 

ほとんどはACモーターです(ACモーターにも消費電力の差がある)が、

 

DCモーターなら、消費電力がACモーターの半分程度になります。

 

 

 

 

今日の内容は難しいですよね・・・

 

 

それでは、何が一番良いかを書いてみましょう。

 

 

 

〇第3種換気システムより第1種換気システムの方が初期コストが高いが、

 (どこから給気してどこから排気するという)換気計画通りにいく可能性が高い

 

〇いずれにしても気密性能が高い方が換気計画通りに行きやすい

 

〇熱交換型の方が初期コストが高いですが、

 冷暖房費が下がるため、長期で考えるとコストが安い

 

〇部屋ごとに給気と排気を完結させるやり方(工務店や一部ローコスト住宅メーカー)は、

 建築基準法上は問題ないが、廊下や水回りの換気を無視しており、

 家全体の換気計画としては完全NGである。

 

〇ダクトレス式は風や気密性能による影響が大きいため、

 ダクト式の方が換気計画がうまくいきやすい

※ただし、ダクト式はダクト内の汚れのメンテナンスが必要

 

〇ダクトのありなしや長さと曲がり、ACモーターかDCモーターかなどの要素で、

 消費電力は意外と大きく違うため、全体の消費電力を確認することが必要。

 長期居住を考えると低消費電力であることはとても大事

 

 

 

今日は長くなってしまったので・・・

 

大手住宅メーカー、ローコスト住宅メーカーがそれぞれどんな換気システムを採用しているか、

 

また、マツシタホームの換気システムは・・・ということについては、明日書きます。

 

 

 

 

【その16】へ続きます。

 

 

 

 


 
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