2010.02.11 Thursday

照明器具の選定を間違えると、家全体の電気代が倍以上になることも!

最近の業界誌で、

【照明器具の違いが消費電力に与える影響は大きい】という記事があり、

家族の滞留時間が長いLDKを中心に照明器具の電球を交換して、

交換前と交換後の電気使用量を計った実験結果を発表していました。



驚くような結果が出ていましたので、ご紹介したいと思います。





実験した家は、業界誌スタッフの家で(下の写真の家です)、

白熱電球のダウンライトやハロゲン灯照明器具が、各部屋に複数ある家です。

 

  リビング(写真奥)の天井照明はクリプトン球、手前のブラケット(壁付照明)は白熱電球。




LDKのダイニングでは既存の白熱電球とハロゲン球を同程度の明るさのLED電球に替えて、

一部を撤去。リビングの天井照明(クリプトン球)は再計測中に点灯しないようにしてもらった。



ダイニングの照明器具から電球を交換する。ダイニングでは、白熱電球(60W)4個とハロゲン球(60W)1個をそれぞれ同程度の明るさのLED電球に交換し、ハロゲン球(75W)3個を撤去した。




電球の交換後、同じ条件で計測してみると下のグラフのように、

1日当たりの電気使用量の合計が平日と休日それぞれ4分の1前後まで激減したのです。

「照明だけでこんなに減るんだ!」と、調査隊の全員が驚いたそうです。



   電球交換する前と交換した後の再計測データ





このグラフは1日のワット数ですから、月の電気代に直してみます。


ここから先は、私の計算ですから、端数計算などは違うかもしれません。





ネットで調べたら、年間休日が平成19年の平均で106日とありましたので、

365日−106日(休日)=259日(平日)


14,074wh×259=3,645,166wh


15,044wh×106=1,594,664wh


3,645,166wh+1,594,664wh=5,239,830wh


5,239,830wh÷12ヶ月=436,653wh≒437kwh



(東京電力・従量電灯B契約 2003/05/31付)



単位 料金
第1段階料金 最初の120kWhまで 1kWh ¥15.58
第2段階料金 120kWhをこえ300kWhまで 1kWh ¥20.67
第3段階料金 上記超過 1kWh ¥22.43

437kWh利用した場合、

第1段料金 120kWh × ¥15.58 = ¥1,870
第2段料金 180kWh × ¥20.67 = ¥3,721
第3段料金 137kWh × ¥22.43 = ¥3,072


合計 ¥1,870 + ¥3,721 + ¥3,072 = ¥8,663


ここで60Aの基本契約をしていたとして請求される電気代の合計は

基本料金 1,560円
電力使用量料金 8,663
消費税 433円
合計 9,096





今度は、電球交換後の電気料金の計算をしてみます。



3,778wh×259=978,502wh


3,691wh×106=391,246wh


978,502wh+391,246wh=1,369,748wh


1,369,748wh÷12ヶ月=114,146wh≒114kwh


(東京電力・従量電灯B契約 2003/05/31付)


単位 料金
第1段階料金 最初の120kWhまで 1kWh ¥15.58
第2段階料金 120kWhをこえ300kWhまで 1kWh ¥20.67
第3段階料金 上記超過 1kWh ¥22.43

114kWh利用した場合、

第1段料金 114kWh × ¥15.58 = ¥1,776

合計 ¥1,776



ここで60Aの基本契約をしていたとして請求される電気代の合計は

基本料金 1,560円
電力使用量料金 1,776
消費税 167円
合計 3,336




なんと、一か月の電気代が、9,096円から3,336円になったというのです。

(実際には契約アンペア数も減らすことができると思うので、もっと安くなると思います)



驚くべき差ですが、ちょっとやりすぎのところもあったようです。



この家に住む、業界誌のスタッフは、

次のような住まい手としての率直な感想ももらしていたそうです。



「再計測中は室内が暗く感じ、子供たちの顔色も悪く見えた。

明るさや演色性を無視してまで、電気使用量を抑えたいとは思わないので、そのバランスが難しい」


※演色性とは、照明による色の表現力。例えば白熱球は自然な色が出ると言われるが、
  蛍光灯は白っぽく見えると言われる。



この話のように、明るさが足りなかったようなので、

この数字の通りには受け取れませんが、

いずれにしても、照明器具によって、電気料金が大きく変わってくるのは事実です。



この業界誌の記事には、こう書いていました。


「設計者の立場から言えば、照明計画の際には一般に、照度や演色性はかなり考えるけど、

電気使用量まではあまり配慮しない人が多いのではないか。

逆に言えば、省エネの視点は十分でないのかもしれない」




正直、私もそう思います。



設計やインテリアコーディネーターが照明器具を選ぶとき、

省エネ性をあまり考えていない人が多いと思います。



例えば、リビングのダウンライトを使う場合に、安いからと白熱球を使っていないか?


※白熱球のダウンライトだと定価2千円台からあるが、蛍光灯ダウンライトだと定価7千円台から。

※施主様が白熱球の雰囲気が好きで、消費電力の件もわかっている場合は別です。



廊下なら、使用時間が短いから白熱球でも良いとか、

省エネ性とイニシャルコスト(購入時のコスト)のバランスをよく考慮しているか?




インテリア空間の計画段階から、

省エネ性はもちろん、“省エネ行動のしやすさ”までを

考慮する設計が必要なのではないでしょうか?




私は、もちろん、常に考えていますよ。



2009.12.20ブログ 私の照明プラン実例をご紹介。
http://mhome-syatyou.jugem.jp/?eid=380#sequel

※蛍光灯やLED、場所によっては白熱球(ダイクロビーム球)を適材適所に使っています。

  デザインは重要ですが、機能を満たさないデザインは良いデザインとは言えません。





 
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